
2021年9月15日に行われたApple Eventでは、4つの新製品が発表された。9月24日、たまたまApple製品のストア実機を確認できる機会があったものの、発売日だしまだ新製品の実機はないだろうと思っていた。しかし、ストアに実機が置かれるのが予想外に早く、幸運にも実機を触ることができた。今回の記事は、僕が確認してきたストア実機たちを、簡単にレビューしていこうと思う。
実機を確認できた新製品①iPhone 13シリーズ
iPhone 13共通の印象
まず一言。「iPhone 13 Pro Maxのシエラブルー反則じゃない?」
※このテンションで書いていくと公正な記事にならなくなる可能性が高いので、一旦冷静になる。
まず目に入ってきたのが、iPhone 13シリーズ共通の大きなアップデートポイントである「ノッチの小型化」。2017年発表のiPhone Xから導入されたベゼルレス有機ELディスプレイが、小さくなったノッチによって一層引き締まって見える。ノッチが小さくなって美しさ倍増。
ただし、性能の違いはそれほど感じなかった。さらに、僕はカメラに関してもそれほど知識はないため、印象に残ったのは小さくなったノッチだけ。それ以外はそれほど革新的に感じなかった。
iPhone 13・13miniの印象
気になったのがカメラの配置。イベント中、つまり液晶経由で見た印象は「なんだかカメラの主張すごくなったなぁ、、、」というものだったが、実機では「斜め配置になって主張感は1クラス上になった分、12時代は気になった出っ張り感が少し薄れたのかなぁ」と感じた。ただし、実機を触った際のiPhone 13・13miniのすぐ横には、カメラの主張が大幅アップグレードされたiPhone 13・13 Proがあったので、印象がずれている可能性がある。そこには注意をしてほしい。
また、カラーに関してなのだが、今回はブルーについて取り挙げる。
印象はこちら。「パシフィックブルー again恋恋恋恋ぃぃぃ!!!(えっ?)」。
ブルーは、去年発売されていたiPhone 12にもラインナップされていたカラー。新製品として発売された当時のiPhone 12の横にはパシフィックブルーのiPhone 12 Proがあり、そのパシフィックブルーの存在感が凄かったせいでブルーが印象に残りにくいカラーになっていただけだとこれまで思っていたが、そうではない。
ただひたすら、パシフィックブルーという色が、どれだけ見ても見飽きない、iPhoneというブランドとして申し分ないカラーであるというだけだったのだ。13のブルーを触っていても、12 Proのパシフィックブルーが頭から離れない。時間が経てば経つほど、パシフィックブルーの中毒性だけが先行してしまう。
ただし、ブルーも超絶美しいことはいうまでもないのだ。どちらかというと暗めのカラーであるブルーだが、最近のApple製品によくある高級感とポップさの両立は流石の一言。スマートフォン初心者の人でも馴染みやすいポップながらも高級感のあるデザインは、ガジェットに興味がない人・なかった人がApple製品を手に取るきっかけになるかもしれない。Appleの努力によって、Apple信者・Appleファンが一人でも多くなることをこの記事をコソコソと書きながら祈っている。
余談なのだが、10日ほど前から執筆開始しアップロードした「Apple Eventのまとめ記事」には、「それぞれの製品をおすすめする人、しない人」という項目は作成していない。それは、カラーをはじめとする実機を確認しなければわからない要素が存在しており、それらがまだ不明瞭である発表直後の状態では、美しさも大きな特徴であるApple製品の「おすすめする、しない」の話をするのは時期尚早だと考えたからだ。
iPhone 13・13 Proの印象
「えーとその。。。シエラブルー意地悪すぎませんか?使いこなせるはずなんてないのに、すごく欲しくなるわ。そのカラーのせいで。」
と本音をぼそっと書いて満足したので、ここからは真面目な話をしていこう。
まず、有名メディアが煽って煽って煽りまくるリフレッシュレート120Hzから。「画面が滑らか!!!Foooooooooooooooooooooo!!!!!!」・・・
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と書こうと記事構成を考えていたが、実機を触ってみた結果、何も変わらないと感じた(あくまでも個人の感想)。なんだったのか、あの煽りは。商業目当ての先行レビュワーは信用できないと改めて感じた。
ちなみに、iPad Proに搭載されたリフレッシュレート120Hzディスプレイの快適さは、Pro以外のモデルで採用されている60Hzとは雲っっ泥の差。
iPad Proの実機を触ると、一般基準から考えれば余程画質の良いiPad(2018)のRetinaディスプレイが雑な画面に感じてしまうほどだ。
ちなみに、僕が変態ゲーマーなせいか、ニンテンドー製品やSONYのPlayStationシリーズの大幅な画質向上などを、高校生のくせに4つほど見てきている。それらと比べても、今回のiPhone 13 Proのリフレッシュレート向上の印象は非常に微妙な印象となった。はっきり言って、期待外れだ。
ゲーム目的で高額なiPhone Proを購入しようと考えている人は、ぜひ一度、リフレッシュレートだけに凝り固まらず、ゲームの快適性を左右する様々なものに注目してほしい。自分の視野と相性が良いディスプレイサイズ選び、自分の手で持ちやすい画面サイズの検討など、リフレッシュレートよりも優先順位が高い性能なんてこの世に山ほどあるということを絶対に忘れないでほしい。
さらに言えば、カメラの大きさ。スマホが本体なのか、はたまたカメラが本体なのか。もはや区別がつかなくなってくる次元までいよいよ到達した。どちらにしろ、一般の人には全く必要の無いスペックであることは言うまでも無い。
さて、いつにもなくiPhone 13 Proをボッコボッコに酷評した後は、iPhone Proを購入すれば誰でも享受できる最高のメリット、「高級感のあるカラー」について絶賛していこう。
iPhoneがProと無印に、名前ではっきりせずとも実質的に分かれた2017年。上級モデルに「Pro」と名前がつきはっきりと分かれた2019年。そんな2つの大イベントの間となるiPhone Xs、Xrが発売された2018年のアップデートから、Pro(上級モデル)のカラーと無印(通常モデル)のカラーが全く違うものとしてラインナップされはじまった。
カメラもさることながら、2019年に発売されたiPhone 11 Proのミッドナイトグリーン、2020年に発売されたiPhone 12 Proのパシフィックブルーと、独特なオーラを放つ新色がProの個性として確立され、Proモデル特有の高い所有感をストレートに表現してきた。いったい、これまで何人の財布の蓋をこじ開けてきたのだろう。それだけに今年も期待は高まった。そして、2021年の新色はマットブラック(個人的に欲しかった)では?と言うリークが多かった中発売されたのは、なんと、去年に続きまたも青シリーズ、iPhone 13 Proのシエラブルー。
そもそも明るめのシエラブルーが高級感のあるデザインが魅力のiPhone Proに似合うのだろうか?そう思っていたが、実機を見てこれまた驚き。カラー自体が明るめになっているにも関わらず、高級感のある質感・カラーのバランスは保たれている。しかも、前述した小型化ノッチと大型化された3つのカメラが、さらに高級感を引き立てる。
特に、Pro Maxに関しては、桁違いの美しさだった。本体が大きいからか大きなカメラがバランスよく収まり、「まさにApple製品」という言葉がふさわしい無骨ながらもクレイジーなオーラを放つ。そして、そこにとどめのシエラブルー。もう感動が止まらない。充電0%でも永遠に眺めていられるようなデザイン。
実は、僕は11 Pro・12 Proに関してはそれほど良いデザインだとは思わなかった。なんと言えばわかるだろうか。マンモスに踏み潰されたようにつぶれた見た目のカメラが、全体のデザインと美しいカラーを僅かに乱していたように見えたからだ。しかし、13 Proのデザインはすごい。カメラは大型化しているのに、なぜか一体感がある。無骨なデザインに場違いに大きく佇むカメラを立体感で強引に黙らせるその様は、カメラがガンガン主張しているのになぜかデザインに一体感がある最近のXperiaを思い出させた。
今回の印象により、「カメラだけではなく、カラーにこだわる人も、iPhone Proシリーズを買うべき。」という結論ができた。当ブログはまだ開設から半年程度しかたっておらず、おすすめのiPhoneに考えた結論についての記事は執筆していないのだが、今回の印象もしっかりと参考にして記事を書く予定だ。
思っていた以上に美しいデザインに心を惹かれ、「欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい・・・」というループに陥りそうになったが、気を取り直して次の製品へ。
iPad(第9世代)の印象
正直、「これ、本当に新型???」という印象しか持たなかった。店頭でもわかるような大きな変化はないし、値段も確認したがスペックの割に高すぎる。
さらにめんどくさいことを言ってしまうと、型落ちPro全機種、iPad Air 3&4、型落ち無印のモデルが、中古、整備済製品などでほぼ同価格、さらに安く手に入る場合もあることを考えてしまうと、買う価値は全く感じなかった。
よほどのことがあって新品でなければいけない、という人以外には買う価値は全くないと感じた。人生初のタブレットとして使うには日常的なスペックが低すぎるし決定的な長所がない。これなら、MacBook+iPhoneの方がよっっっぽど勧めやすい。
さらに大きな問題と言えるのは、「一般的な使用者がタブレットに求める閲覧特化レベルが、現状のAndroidタブレットの同価格水準の製品に比べて低すぎること」だ。iPadは元々閲覧端末として誕生しており、ノートPC風に使われるようになったのは本当にここ最近の話。しかし、ノートPCのように使えるという売り文句のApple Pencil、Smart Keyboardに対応しているのに、iPad本来の用途である閲覧で重宝されるような高性能スピーカー、高画質液晶を搭載しないで、そもそもiPadのラインナップとして販売するのにふさわしいの製品なのだろうか?
製品発表の際はあまり好印象ではなかったが、その分実機には非常に期待していた。しかし、実機を見てもそれほど印象は良くならなかった。しかし、人気も高くフィードバックも得られやすい製品だと言える無印iPad。次のアップデートに期待。
iPad mini(第6世代)の印象
個人的に本命のiPad mini 6。前日のイベントでも発表時に非常に盛り上がったこともあり、小さい筐体に大きな期待を寄せて実機を確認した。そして、その結果の感想はこちら。
「いやいや、スペックとかもはやどうでもいい。とりあえず、べゼルレス×パープルかっこよすぎやろ。」
iPad mini 6の話題はスペックアップ関連で非常に盛り上がっているのだが、個人的にはそれ以上にminiとベゼルレスの相性の良さがすごいと感じた。
今回のカラーラインナップは、前モデルであるiPad mini 5から存続のスペースグレイ、実質シルバー&ゴールドの後継であるスターライト、ローズゴールドの後継であるピンク、そしてパープルの4色。
個人的に面白いと思ったのがパープル。実は、1日後にもう一度実機を確認しに行ったのだが、昼と夜でカラーの雰囲気が違うのだ。照明の反射が少ない昼は高級感のある雰囲気に見えるのだが、夜は照明の反射で、昼より明るく見えるのだ。最初に見た時はスターライトの方が印象が良かった。しかし、2度目では印象がガラリと変わった。
ちなみに、僕は「iPad mini 6のカラー:パープル、ストレージ:256GB、Wi-Fi or セルラー:Wi-Fiモデル」を購入した。おそらく1ヶ月程度先になると思われるが、到着し次第開封&長期使用レビューもする予定。
ここからはスペックについて。9月15日のイベントでは、iPad miniに特大アップデートが行われた。その内容は、簡単に言えばiPad miniのiPad Air 4化だった。iPad Air 4発売直後の実機の印象は非常に良かったが、iPad mini 6はそれ以上だった。まずはベゼルレスディスプレイ&フラットな新世代デザインだ。7.9インチから8.3インチという0.4インチのサイズアップなのに、やたらと大きくなったように感じる。しかし、手に持ってみると、それはいつものiPad miniなのだ。いや、側面がフラットになったことにより今まで以上に持ちやすくなっている。これまでの9.7・12.9インチ、さらにはiPhoneのベゼルレス化の時とはまた違う、感覚が狂うような独特な気分になった。
また、僕がベゼルレスに不慣れだからか、間違ってカメラアプリを起動させてしまっときにも、出っ張ったことと引き換えに恐ろしい高画質を手に入れたカメラの実力がさらりと顔を出す。それは、iPhone 7・iPad(第6世代)までしか所持していない僕には理解できないような恐ろしい鮮明さだった。iPhoneの画質アップは、「まぁいつものことか。」とスルーしてしまうが、カメラ撮影時の画面も非常に大きいiPadでは多少の画質アップがダイレクトに分かるため、驚くようなものに見えた。
また、Apple Pencil 2に対応したことにより、手帳のような見た目になったことも魅力。個人的には、レザーの手帳と万年筆を持ち運ぶような人が大好きなので、同じようなサイズである上にiPad OS 15で強化されたApple Pencil関連の機能もドンピシャで、簡単な実機確認だけでは欠点など見当たらなかった。
話を戻すようで申し訳ないが、iPad miniがここまで進化してしまうと、iPhone Plusシリーズの必要性が微妙なものになってしまうと感じた。先ほどiPhone 13 Pro Maxを絶賛したばかりでいうのも気が引けるのだが、やはり外出先では「iPhone 13 mini+iPad mini+AirPods+Apple Watch」という組み合わせの方が、iPhone Plusシリーズを単体で使うよりもいろいろな面で便利だという「外出四天王」の考え方は、今回のiPad mini 6発売によりさらに説得力を増したと思う。
iPad mini 6は、基本的に全ての◯◯◯にお勧めできる
iPad mini 6は今回のアップデートにより、インターネット上でiPhoneに対して要望されていた機能をほぼ搭載しているという珍しいデバイスとなった。Touch IDやUSB-C、さらにはApple Pencil第二世代にも対応しており、価格もiPhoneに比べれば大幅に安い。
そして、iPad mini 6は全ての日本人に勧められるデバイスだと思う。日本は他の国と比べても珍しく、iPadやMacなどの大きめの端末は非常に知名度が低い。しかし、その割にはiPhoneやApple Watchなどの小さめで外出先でも使える端末が恐ろしい勢いで売れまくる。特にAirPods。実は、僕はその時Apple信者ではなかったのだが、その盛り上がりの凄さはインターネット上で目にする機会が多かった。
日本人は比較的手が小さいこともあり、Apple製品以外でも小さい手で扱うことが容易で尚且つ機動力が高い製品の開発は非常に進んでいると思う。例えば「HHKB」。打鍵速度に影響しない形でギリギリまで筐体を小さくすることに成功したキー配列は、ホームポジションから手をずらすことなく入力できることによってタイピングが速くなり、しかも疲れないという驚きの長所を持っている。さらには、小さい筐体の恩恵である機動力上昇によって、究極のタイピング体験をいつでもどこでも行うことが可能になっている。
大きいことは間違いなく正義だが、時と場合によっては小さいことも正義なのだ。
iPad miniは小さいことによって、「iPadの中で唯一iPhone、特にPlusシリーズに近い使い方ができる」、「軽いことによってバッグを選ばない」、「24時間使える完璧なサイズ感という最強のメリットがある」などのメリットを所持している。もしも、カメラ目的以外でiPhone Plus・Maxシリーズを購入しようと考えている人・なんとなく大きなサイズのiPadを購入しようと考えている人は、是非iPad miniにも注目してみて欲しいと思う。
今回のまとめ:実機を見てこそ、今回のアップデートが素晴らしいものだと分かる
iPhone 13シリーズはデザイン的にもスペック的にも成熟してきているし、iPad(第9世代)は相変わらず売れまくると思うし、iPad mini(第6世代)はiPadを使うということに対するハードルを下げたり、iPadが大好きな人たちの答えになる存在になるような気がするし、今回の新製品は今年のアップデートの中でも過去最高レベルなのではないかと感じた。
本当に希望を感じる。特に、今回のイベントでは「それぞれの製品がどんな用途に使われているのか?だからこそ、どの部分の性能をアップデートすれば良いのか?」という問いに対して、Appleは正確な答えを出すことがそれなりにではあるもののできたと個人的には思っている。まだまだビジネスが先行しすぎている感があるのは否めないが、「シンプルなラインナップ&どんな人にもぴったりな端末を見つけられる」というこれからのガジェットラインナップにあるべき未来へ一歩一歩近づいているように思う。
それに、2021年の新製品はまだまだ存在する可能性ももちろんある。リーク上では「Apple Silicon搭載Macのラインナップ増加」、「iPad Air(第5世代)」、「AirPods(第3世代)」などの製品が挙げられているが、最近のリークは当たりにくいのでもしかしたら恐ろしいサプライズ製品が発売されるかもしれない。
今回は、ただのガジェオタがAppleの新製品を見てウホウホ騒いだり、ああだこうだ文句をつけるだけの記事になってしまったが、意味不明なエンタメとして楽しんでいただけるとありがたい。
最後に、僕の大好きな「Apple信者1億人創出計画」のうぉずさんの名言でこの記事を締めさせていただこうと思う。
「これだからAppleはやめられない。」
この記事を最後まで読んでいただいたあなたはどの実機に一目惚れしただろうか?また、どの製品を購入されただろうか?もしもあなたに少しの時間があるならば、この記事のコメント欄に書いていただけるとありがたい。
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